日本形成外科学会参加④

2018年5月15日

前回の続きです。

注入療法の中でもヒアルロン酸の注入は、シワの治療を中心に最も広く使用されています。しかし特定の危険部位、下眼瞼・鼻・眉間などでは、動脈塞栓による皮膚壊死・失明・脳梗塞などの合併症が非常に低い頻度ですが起こりうる可能性があります。講演の追加発言で、ベテランの有名な形成外科医師が、隆鼻術のためヒアルロン酸を注入した際に起こった動脈塞栓による失明の経時的経過について報告していました。非常に恐ろしく、稀にしか起こらない合併症に対して、ヒアルロン酸を溶解するヒアルロニダーゼの注入・ステロイド・末梢循環改善剤の投与などあらゆる手段を講じて対処する一部始終が映し出されていました。その真摯な対応に感動しましたが、結局視野欠損が残ることになり、会場も静まり返るような報告でした。

私は、ヒアルロン酸の注入合併症の経験はほとんどありませんが、このことも踏まえ、安全性を重視して当院では鼻や眉間へのヒアルロン酸注入は全面的に取りやめることしました。隆鼻には手術、眉間にはボトックスのみで対応したいと思います。

また、ヒアルロン酸の大量注入による変形や皮膚壊死、ヒアルロン酸以外の非吸収性物質の入った未認可注入物の危険性なども、今改めて、見直されています。派手な宣伝に惑わされず、安全な美容治療を患者さん自身が選択する時代でもあります。

安全で、確実な美容医療を提供できるようにスタッフ一同、日々精進したいと思います。

 

朝の走行距離10.06km 消費カロりー542kcal 

腹筋123回